2010年12月23日

雲取山(鴨沢ルート)その2

今日は。今回は雲取山の二回目です。

前回は奥多摩小屋近くの1813mのピークに上がった所までお話したかと思いますが、そこを過ぎると今度は1937mの小雲取山に到着します。それまでは殆ど舗装道路のように平らだった石尾根も、この辺から段々と石が多くなってきて、ようやく石尾根らしくなってきます。岩と呼ぶには小さすぎるので、やっぱり石尾根の方がこの尾根の特徴を良く表わしていると思います、

(但し、石尾根の「石」とは元来、六ツ石山、七ツ石山という、この尾根上に連なる山の名前に由来するものであり、下に転がっている石とは何の関係もありませんので悪しからず。)

<小雲取山への登り>
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小雲取山に登りあたりを見回すと、この山域の深さに驚かされます。八ヶ岳なんて、下手したら足元に高速道路すら見えるというのに、ここではどこを見ても、延々と連なる山々しか見えません。完全に下界から遮断されています。でも、この深さが奥秩父の魅力なんでしょうね。

<小雲取山からの眺め>
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小雲取山から更に先に進むと、雲取山の避難小屋が見えてきます。

<雲取山頂避難小屋遠景>
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最後の上り坂を登ると、雲取山頂避難小屋に到着です。まだ新しいのか大変綺麗な建物で、下の二つの山小屋とはえらい違いです。

<雲取山頂避難小屋近景>
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<雲取山頂避難小屋前からの眺め>
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雲取山の山頂は、この避難小屋からは少し離れた場所にあります。避難小屋の前に立っている「雲取山」と書かれた標識が紛らわしいのですが、たまにそこが頂上だと勘違いして本物の頂上に行かずに下山してしまう人がいるようなのでお気をつけ下さい。本当は頂上よりも先に昼食にしたかったのですが、せっかくなので避難小屋の前にザックをデポしてアタック開始。最後の傾斜角5度以上の急登を登り切り、午後0時30分登頂。

(但し法律的には午前12時30分登頂。明治五年太政官布告第三百三十七号)

<雲取山頂>
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いやぁ、遂にやりました!

冬季雲取山鴨沢ルート単独無酸素登頂

です(どこかの登山家の真似をしてみました)。

これも全て皆様のご協力のお陰だと感謝しております!
(お前、「単独」じゃなかったのかよ!)

頂上で一服してから避難小屋に戻り、デポしておいたザックをピックアップした後は、いよいよ待ちに待った昼食です。元々の計画ではエネルギー補給のため、1時間おきに行動食を摂取する予定だったのですが、冒頭で述べたように、今回は絶対に汗をかかないよう超スローペースで登っていたのと、初っ端から計画の1時間遅れでのスタートだったので途中で時間が足りなくなってしまい、最後の2時間は行動食を抜きにしたため、山頂に着く頃には完全にエネルギー切れでした。しかも山頂付近は非常に風が強く、気温も0度しかなかったので、汗は全くかいていなかったにも関わらず身体中が震えだしました。行動中は長袖シャツ1枚で丁度良かったのですが、止まると流石にその格好では寒くて死にそうなので、フリースとレインウェアを装着しました。

他の人達は皆、避難小屋で食事をしてましたが、自分はそんな軟派なことはしません。この寒さも雲取山という山の一部であり、その優しさや厳しさも合わせて丸ごと味わってこそ、登った甲斐があるというものです。だから当然ここは寒風吹きすさぶ頂上での食事に決定です。

気合です!根性です!体育会系です!

・・・と思って道具を持って頂上に再度上がったのですが、5分で敗退しました。マジ寒過ぎです。死んじゃいます。冗談じゃないです。こんな所で飯なんか食えるか!

という訳で、再び道具を持って避難小屋に引き返し、何とか風の当たらない場所を見つけて昼食の準備を始めました。それでもたまに風が吹くと恐ろしい程の悪寒がしてなかなか作業が先に進みません。
傍から見たらまるで道路工事現場で掘削作業でもやってるかのように見える程、身体中が諤々震えてたと思いますが、それでも、

「あぁ、ここは何て良い景色なんだぁ」

と嘯きながら、余裕の表情でマルタイラーメンを作ります。

硬派です!素敵です!抱かれたい男ナンバーワンです!

(勿論人には後ろ姿しか見せませんが、何か?)

10分程経ってマルタイラーメンにワケギとメンマとチャーシュー、それから半熟卵という、大変豪華な山ランチが出来上がりましたが、いざ食べようとすると、先ず左手が震えてるのでコッヘルを落としそうになり、次に右手も震えてるのでフォークにラーメンが引っ掛からず、更に歯の根が全く合わないのでラーメンを口に入れる事ができません。お陰で食べるのに大変苦労しました。やはり行動食はきちんと摂らないといけませんね。

それでも何とか最後までラーメンを食べ終えると身体も温かくなりましたが、時計を見ると既に午後1時半。急いで帰り支度を整えて、誰もいなくなった避難小屋の中を撮影してから下山開始です。

<避難小屋の中>
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頂上から石尾根に降りると風は殆ど無くなり、今度は暑くて汗が出て来ました。時刻は午後2時で気温は約5℃。再び長袖シャツ1枚になりました。今回の調査では、気温が0℃で無風の場合、アンダー(ジオラインL.W.)の上下に長袖シャツとパンツという服装で、心拍数120回/分程度の運動強度で継続的に行動していれば、殆ど汗をかくことも寒さを感じることもなく、常に快適な登山ができることが明らかとなりました。これが気温が5℃位になるとこの格好では暑すぎるので、恐らくアンダーはいらなくなるでしょう。風が吹くと一気に体感温度は下りますが、ウィンドストッパーを装着すれば、同様の服装で同様のコンディションを保つ事ができると思います。他にも雨や雪が降っている場合や、その他の色々な条件下でも実験してみる必要はありそうですが、先ずは上記の気温0℃で無風、心拍数120回/分という条件をベースにして、そこからの乖離の程度に従って服装を調整すると良いでしょう。

帰りは何とか日が暮れる前に鴨沢に辿り着きましたが、以前、同じ奥多摩の倉戸山で、クライマーの山野井さんが熊に襲われて重傷を負ったというニュースを見ていたので、かなりびくびくしながらの下山でした。ピッケルがあれば熊なんて余裕のフルボッコなんですが。

さて、今年の山行はこれで終わりです。来月からはいよいよ厳冬期に入りますが、厳冬期用の装備が揃うまでは、その辺の山でクライミングの練習でもしようかと思ってます。

それでは皆さん良いお年をお過ごし下さい。


<目的地>
雲取山

<ルート>
鴨沢ルート

<標高差>
1,477メートル

<歩行距離>
約22km

<日程>
12/19(日)

<タイムチャート>
07:30 鴨沢
07:50 小袖乗越
09:15 堂所 09:30
10:15 七ツ石小屋 10:30
10:50 七ツ石山
11:30 奥多摩小屋
12:05 小雲取山頂
12:30 雲取山頂 13:45
15:30 堂所 15:40
16:30 小袖乗越
16:50 鴨沢

<コースタイム>
9時間20分

<歩行時間>
7時間25分

<休息時間>
1時間55分

posted by Kiyonyan at 13:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 登山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月21日

雲取山(鴨沢ルート)その1

今日は!今回は今年最後の山行となる、雲取山に行って来ました。


いやぁ、ようやく辿り着きました、雲取山。前々からこの東京都の最高峰にして百名山の一つには登らなければならないと思ってたのですが、これまでなかなかその機会がありませんでした。


というのは嘘で、実は先々週、雲取山に登ろうと思って登山口のある鴨沢まで行ったのですが、急に気が変わって隣の常念岳に行ってしまいました(どこが隣やねん!)


ところが、せっかく登山口のある一ノ沢まで向かったのに、林道が冬季通行止めで敗退。蝶ヶ岳の三股も、燕の中房も全部通行止めで、結局泣きながら帰って来ました。雪なんて全然無いのに、12月になったら有無を言わさず通行止めにするのは勘弁して欲しいです。

と言う訳で今回は浮気をせず、雲取山一本に絞りました。男らしく初志貫徹です!


ただ、雲取山は登山と言うよりはハイキングなので、ただ登るだけでなく、「汗をかかない」で登るという課題を課すことにしました。これから冬山シーズンとなりますが、冬山ではこの「汗をかかない」ということが、非常時に生死を分ける鍵となります。汗をかくとその気化熱で体温を奪われますので、冬山では簡単に低体温症になってしまいます。自分はいつもレイヤリングが暑すぎるのと、ペース配分が早すぎるのでどうしても汗をかいてしまいがちなので、今回はとにかく汗をかかないよう薄着で、しかもゆっくりと歩くことにしました。心拍数と気温の関係がもたらす発汗量に対する影響も、途中途中でチェックしながら登ります。


さて、土曜日は朝4時に自宅を出発する予定だったのですが、サクッと10時に起床。その日はその位で勘弁してやることにして、本番の日曜日を迎えます。


日曜は予定通り1時間遅れて朝5時に出発。新青梅街道で田無から青梅まで全ての信号に引っ掛かるという偉業を達成し、2時間半もかかってようやく鴨沢まで辿り着きました。


駐車場は最後の一台分のスペースを残してほぼ満車でしたが、他の車には霜が下りていたところを見ると、どうやら土曜日に泊まりで山頂に向かった人達みたいです。


<鴨沢の駐車場>
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それにしても、ここの登山口はいけてなさすぎます。自分のイメージでは、登山口というのは目指す山の麓にあって、そこから見上げる山の頂きは、これから行われようとしている大冒険について、ドキドキするような、それでいてどこかくすぐったいような気持ちを登山者の心に抱かせるものでなければなりません。ところが鴨沢では山の頂きどころか、登山口の脇にある家の縁側で、お爺ちゃんがお茶を啜りながら猫なんか撫でてるのです。前回急に気が変わったのはそれが原因で、鴨沢に着いて登山口を見た瞬間、


「違う。こんなんじゃない。これは俺の登る山じゃない!」


と思ってしまったのです。でも、登り始めてしまえば直ぐに山道になるので、これから雲取山に登ろうという方はご安心下さい。何でしたら鴨沢の駐車場でなく、もう少し上に行ったところにある小袖の駐車場に駐めれば、最初から山道ですので雰囲気は良い感じです。


<小袖乗越の駐車場>
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小袖乗越から車道を暫く歩くと、登山道と車道の出合いに着きますので、ここから山道に入って行きます。


<車道出会>
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山道を登り始めて1時間ちょっとで堂所と呼ばれる場所に着きます。特に何もないところで、何故に堂所というのかはよく分かりません。


<堂所>
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堂所からまた暫く歩き、途中で道が二手に分かれるので標識に従い右側の道に入ります。七ツ石山をパスしたい人は左側の道を行って下さい。


<七ツ石山への分岐>
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分岐からは少し傾斜が急になりますが、直ぐに七ツ石小屋に着きます。ここは素泊まりのみですが宿泊もできます。また、無料で水が貰えるようですので必要な方は小屋番の方に声を掛けてみて下さい。自分は日帰りでも必ず3リットルの水を持って行きますので一服だけしてさっさと先を急ぎました。


<七ツ石小屋>
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七ツ石小屋から石尾根に上がると途端に見晴らしが良くなります。七ツ石山の山頂からは、これから歩く石尾根が一望でき、見晴らしは最高です。


<七ツ石山から見た石尾根>
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それにしてもこの尾根は歩いてて気持ちが良いです。岩壁や氷壁も捨て難いですが、やっぱり自分はこういう眺めの良い尾根を、のんびりと歩くのが好きなんですよね。「石」尾根と言っても、最初の内は石は全く無く、まるで舗装されたかのように歩き易い道が続きます。


<石尾根>
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ぶらぶらと石尾根を歩いていると、奥多摩小屋が見えてきます。ここも素泊まりでしたら宿泊できるみたいです。


<奥多摩小屋>
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奥多摩小屋から結構急な坂を登ると、1813mのピークに出ます。ここからはこれまで歩いてきた石尾根を、先程とは逆側から見渡すことができます。この坂は巻く事もできますが、そんなことをしては勿体ないので是非登って下さい。


<石尾根を逆側から見渡す>
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さて、長くなってきましたので続きはまた次回。

 
ラベル:雲取山 鴨沢
posted by Kiyonyan at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 登山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月06日

半月山

今日は!今回は半月山をお送りします。


半月山は中禅寺湖の畔に聳える山で、標高は1,731mです。
中禅寺湖を挟んで対岸には男体山を一望でき、大変素晴らしい景色を堪能する事ができます。


本当は土日にかけてテント泊で鴨沢から雲取山に登り、石尾根経由で下山すると言う、スーパー長大山行計画を立てていたのですが、残念ながら土曜の朝に起きたら既に10時でしたので断念(泣)。それならばと、今度は日曜に日帰りで鴨沢ルートのピストンを決意したのですが、惜しむらくは日曜の朝に起きてみたら既に9時過ぎでした(号泣)。


ほんと僕ってついてないんですよね。


仕方無いので、他に手頃な山をと思ってガイドブックをペラペラとめくっていたところ、この半月山を見つけました。この山なら僅か2時間で登れ、しかも帰りには中禅寺湖温泉で硫黄泉を堪能する事までできちゃいますので、見た瞬間に決まりました。

問題は、12月初旬の中禅寺湖の気候がよく分からないことですが、取りあえず東北だし、きっと厳しい気候に違いないと思って一通り冬装備を揃えてから出発しました。


出発してからしまったと思ったのですが、とにかく東北は遠いです。10時間山道を歩き続けることは何の苦にもなりませんが、車の運転は例え1時間でも苦痛です。しかも中禅寺湖には途中で僕が最も通りたくない道の一つ、いろは坂まであります。ハンドルを右左に絶えず切り続けるのが非常に面倒臭いです。


結局出発してから4時間もかかって中禅寺湖に到着。イタリア大使館別荘記念公園の駐車場に車を駐め身支度を整えようとしたところ、厳しい雪山を想像していたのに周りに雪は全く無く、しかもその日はぽかぽか陽気で皆薄手のジャンパーにジーンズ姿で犬の散歩などしている中、ピッケルとアイゼンを片手に茫然と立ちつくしている自分は完全な勘違い野郎でした。


気を取り直して駐車場の脇にある車道を歩いて登山口へと向かいます。半月山は普段なら車で展望台まで行けるのですが、冬季は閉鎖されているので歩くしかありません。


<登山口に向かう車道>
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登山口へは暫くの間湖畔を歩きますが、対岸には男体山がよく見えます。その余りにも立派な山容を見ると、やっぱり半月山はやめて男体山にしようかとも思いましたが何とか堪えました。


<男体山>
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途中イタリア大使館別荘記念公園の脇を通り過ぎますが、ここは以前一度だけ訪れたことがあります。湖を眼前に眺めながらソファーで寛げる部屋などがあり、外交官は国民の払った税金でこんな贅沢な暮しをしてるんだなぁ、と思うと何だか切なくなってきます。


駐車場から30分ほどぶらぶら歩くと登山口に着きます。この辺りは狸窪と呼ばれるらしいです(狸はタヌキじゃなくてムジナです)。


<登山口>
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今回は冬山で、如何に汗をかかずに登るかという研究課題を持っていたのですが、予想に反して殆ど春山並みに温かく、しかも下着にジオラインなんぞ着ていたものですから、登山口に着く頃には既に汗だくでした。気温が0℃以上の場合はジオラインはやめておいた方が良いです。暑くて死にます。


完全に整備された登山道を1時間も登ると、半月峠に着きます。
ここはいま登ってきた道と違って日当たりが良く、大変気分が良いです。


<半月峠>
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半月峠から頂上に向かう途中で夏の間解放されている駐車場が見えます。勿論この時期は道路が封鎖されているので車は一台も駐まっていません。


<駐車場>
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半月峠から30分程で展望台に着きますが、取りあえず先に進み、頂上を目指します。展望台から頂上までは10分程ですが、どこが道なのか良く分りません。適当に歩いていると頂上に到着。眺望は全くありませんので登らなくても良いかと思います。


<半月山頂>
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ちょっと損した気分で展望台まで戻ると、そこは大変素晴らしい景色が広がっていました。男体山だけでなく、戦場ヶ原や奥白根山等も見え、正しく360度の大パノラマです。


<展望台からの眺め>
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淹れたてのコーヒーとタバコとカロリーメートで雄大な自然を満喫した後は、日光レークサイドホテルの日帰り温泉で、疲れた身体を癒しました。ここは湯元から直接パイプで温泉を引いており、正真正銘の湯元温泉です。料金は1000円とちょっとお高いですが、男体山を眼前に眺めながら名湯を満喫できるので、十分にその価値はあるかと思います。しかもわざわざ湯元まで行かなくても済むというおまけつきです。


詳しくは下記をクリック:
http://www.tobuhotel.co.jp/nikkolake/


今回は東北道ということで、毎週恒例の中央道30km渋滞に巻き込まれずに済むと思っていたのですが、ラジオで聞いところ、何故かその日に限り中央道の渋滞はたったの9キロだということでした。どうやらこれまでの悪夢のような中央道の渋滞は自分が原因だったようです。皆様には大変ご迷惑をおかけしました。


<目的地>
半月山
<ルート>
狸窪
<標高差>
約400メートル
<歩行距離>
約4km
<日程>
12/5(日)
<タイムチャート>
12:30 駐車場
12:55 狸窪
13:40 半月峠 13:45
14:10 展望台
14:20 半月山頂
14:25 展望台 15:00
16:00 駐車場
<コースタイム>
3時間30分

posted by Kiyonyan at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 登山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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